木工職人の話

無垢材の天板の接ぎ合わせ方法

無垢材の天板の接ぎ合わせについてご紹介します。

テーブルの天板などの大きな板を作りたいとき、板と板を接ぎ合わせて、小さな板から大きな板を作り出します。

その際に、どのようにして接ぎ合わせたら良いかということですが、この接ぎ合わせの方法は色々なやり方があります。

短い物を接ぐ『芋接ぎ(いもはぎ)』

短い物を接ぐには芋ハギと言って、ただ単に面と面に接着剤を付けて接ぎ合わせていく方法があります。

芋接ぎは、はぎ合わせる面に接着剤を塗りつけプレスします。ハタガネなどを利用して、しっかりと材同士を押し付けましょう。

最低でも3〜5時間はそのままにしておきますが、接着剤の種類で乾燥時間はマチマチです。

長い物を接ぐ『雇い実継ぎ』、『本実継』

長い物を接ぐ場合は、雇い実継ぎ(やといさねつぎ)や、本実継(ほんさねつぎ)(溝をついて、薄板をはさんで凸凹で接着)といった方法で接ぎ合わせます。

今ではビスケットジョイントというやり方で簡単に出来る方法もあります。

これは電動工具で出来ます。これのおかげで板の接ぎ合わせが、画期的に簡単になりましたね。

これが雇い実継ぎです。この様に溝に細い板をはめ込んでいきます。そして、もう一枚の板と接ぎ合わせます。

接着剤を付けてハタガネ(締め付けるもの)で締め付けて行きます。

これは実(さね)を使った方法です。

今は特殊な刃が有りまして、これを使って接ぐ事が多くなってきました。ジョイントカッターと言います。

これですと接着面積が多くなり接着力が強くなります。

この方法にしてから、剥がれてきたと言う話は今の所無いです。

皆さんも色々と試して見てください。

ただしこのカッター使う時は下の写真のようなルーターと言う大きな機械が必要になって来ます。

趣味でやられている方は電動工具で出来るビスケットのやり方が良いと思います。

加工が終わったら今度は締め付けるものが必要になって来ます。

締め付けには、ハタガネという道具が必要になって来ますので、それも揃えないと苦労しますね。

ハタガネが揃えば接ぐ事が出来ます。天板を作るにも結構道具が必要になって来ます。頑張って挑戦してみてください。

真樺の無垢材を使用した座卓の完成までの様子をご紹介

  • この記事を書いた人

かなもく

1961年東京都町田市で生まれ育ちました。 子供のころはまだ町田にも田んぼや畑が沢山あり、自然にあふれた町でした。 泥まみれで良く遊ぶ元気な子供でしたね。 この伊豆に来たのは1994年(平成6年)です。1996年(平成8年)に近所にある家具工房に務める様になり、そこで14年間近く務めました。 そして2010年に独立、今に至っています。

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